3.3 KROSS×OVER-EXTRA.5- GENスポーツパレス大会 試合結果&レポート
2024年3月3日(日)
メインは實方拓海が盤石の強さを見せつけ剣夜を判定で下す。中澤 誠弥と大久保 峻は痛み分けのドロー。
野沢 零羽と小川 隼也は一進一退の攻防の末引き分けに。鬼神 光司は鈴木 佑弥から得意のヴォンフルーチョークで一本勝ち。峯岸 零弥は竹内 稔に判定勝利。高本 裕和は室谷 勇汰からカーフスライサーでタップ奪取。
次回大会は4/21(日)に新宿FACEで行われる『KROSS×OVER.25』となり、3部制で行われる予定だ。
タイトルマッチ防衛戦として小松 幸粋(TEAM GORILLA/第2代KROSS×OVER KICKミドル級現王者)
VS夜叉猿(IPCC日本スーパーミドル級王者/挑戦者)に加えて、現在王者の清水俊貴(NEXT LEVEL渋谷)が保持するフェザー級キックタイトル挑戦権を賭け、4/21『KROSS×OVER.25』新宿FACE大会で8人トーナメントの開催が決定している。
尚、第3部は”ジュニアキック50冠王”の実績を引っ提げてプロに転向し、本場タイ国で強豪達と鎬を削っているコウシ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)、日本とタイの強豪ジュニア戦士達が激突する交流戦3試合などのムエタイマッチを中心に行われる予定となっている。
【以下試合結果&レビュー🔻】
※写真一部のみ記載(他は後ほどアップ予定)
・メインイベント 第22試合 KROSS×OVER PRO-KICK WELTERWEIGHT(-67.5kg)FIGHT 3分3R
〇實方 拓海(TSK japan/元J-NETWORKスーパーライト級王者・他3冠)
×剣夜(SHINE沖縄/現TENKAICHIスーパーライト級王者)
判定3-0(30:28 30:28 30:27)
※メインイベントを勝利した實方
RISEを主戦場としながらもKROSS×OVERに参戦し、昨年6月には森本一陽、11月大会ではオーガニック菊崎に勝利を挙げている實方拓海は、沖縄の名門ジムSHINEから初参戦し、現TENKAICHIスーパーライト級王者である剣夜と対戦する。
1R、お互いに左右のロー、ミドルキックでの探り合いから始まる。サウスポーに構える實方は右のジャブを的確にヒットさせると、重い左ミドルまで繋げ試合のペースを掴む。剣夜はまだ距離が合わずに攻め難そうにしている。
2R、リング中央を支配し、左ミドルで剣夜の腕を潰すのは實方。剣夜は實方の攻撃にノーモーションの右ストレートを合わせる。ラウンド終了間際には實方が距離を詰めて膝蹴りからパンチまで繋げ、剣夜の顔が大きく跳ね上がる場面も。
3R、實方は力強い左ストレートを的確に当て、更に圧力をかける。實方がパンチで倒しに来る時のみオーソドックスに戻るが、その際に剣夜の左フックからの右ストレートも当たり始める。
しかし大きな決定打を当てる事は出来ずにそのまま試合終了。終始ペースを握り続け、的確な攻撃と確実な防御で試合をコントロールした實方が実力通りの判定勝ちを収めた。
實方相手に剣夜も負けじ劣らずポテンシャルの高さを発揮し、両者の今後の行方にも注目だ。
・セミファイナル 第21試合 KROSS×OVER PRO-KICK BANTAM WEIGHT(-53kg)FIGHT 3分3R
△中澤 誠弥(PITBULL)
△大久保 峻(修徳会)
判定0-1(29:30 29:29 29:29)
1R、前後にステップしながら左右の前蹴り、カーフキックを放つのは大久保。中澤は出入りに左フックを合わせたい様子。大久保はバックブローから細かいワンツー、大きなフックも多用し持ち前のスピードで相手を翻弄する。一方中澤もピンポイントに膝蹴りと右ストレートを合わせ応戦する。
2R、飛び込んで左右のフック、バックスピンキック、関節蹴りによるストッピングまで見せるのは大久保。多彩な攻撃に単発返しの中澤の攻撃は空振りが目立ちはじめる。このラウンドは大久保が優勢か。
3R、圧力をかけ続ける中澤だが、大久保も簡単には攻撃を当てさせない。接近戦で大久保の膝蹴りがローブローになり中断する場面も。中澤はコンパクトなワンツー、左フックで大久保をKOすべく襲い掛かる。それに対して最後までカウンターを合わせていく大久保。
試合は最後まで一進一退の攻防の末、結果は痛み分けのドローとなった。
・第20試合 KROSS×OVER PRO-KICK HEAVYWEIGHT FIGHT3分3R
×針谷 耕(RTG)
〇加賀 丞(battle field kickboxing gym)
判定1-2(29:30 28:29 30:28)
1R、ファーストコンタクトで針谷が放ったローブローによる中断後、加賀は長い脚からの前蹴り、ミドルハイキック。針谷は構わずインローを多用する。まだパンチの数は少なくお互い様子を見ている。
2R、距離が近くなると、お互いにパンチを叩きつける。加賀は前へ出る針谷に膝蹴りを合わせ、蹴りの数も増やして来た。針谷も下がらずに圧力をかけながらローキック→ワンツー→左ミドルまで繋ぐ。
3R、お互いにヘビー級らしい重い一発を放ち、観客をどよめかせる。大きなヒットは見られないが、加賀の左フックで一瞬だけ針谷がグラつく場面も。迫力のあるヘビー級対決は僅差で加賀が競り勝った。
・第19試合 KROSS×OVER PRO-KICK SUPERBANTAM WEIGHT(-55kg)FIGHT 3分3R
×朝日 彗仁(TARGET SHIBUYA)
〇小暮 一輝(リーブルロア)
判定0-3(27:28 27:28 27:28)
1R、オーソドックススタイルで構える両者の試合は、ローキックの蹴り合いから始まる。前へ出る小暮に対し、朝日はカウンターの右フックを合わせ、いきなりダウンを奪う。小暮は立ち上がると、巻き返すために前へ出てワンツー。朝日は深追いせずパンチからローで削る。小暮も終盤はダメージが抜けてきたのか、力強いパンチから左ミドルを放って行く。
2R、小暮は右ストレートからの左ミドルでペースを掴む。朝日もブロックから返しのフック。ローブローで止まる場面もあったが、中盤から激しい打ち合いとなる。若干、朝日の身体が流れ始めたか。残り5秒、小暮の右ストレートが朝日の顔面に直撃し、ダウンを奪い返す事に成功。
3R、小暮は右ストレートから膝蹴りも織り交ぜると、朝日は更にペースを上げて左右のパンチを小暮のガード上から叩きつけて行く。最終ラウンドらしく最後まで出し切った打ち合いに会場からは大きな声援が鳴り響くが、クリーンヒットはお互い当てさせずにそのまま試合終了。
互いにダウンを奪い合う激戦は、僅差で小暮が制した。
・第18試合 KROSS×OVER PRO-KICK SUPERFEATHER WEIGHT(-60kg) FIGHT 3分3R
〇一輝(MtF MUGEN GYM)
×森本 直哉(フリー)
※2’07” TKO
1R、一輝はパンチを上下に散らし、森本は距離を取って蹴りを放っていく。ラウンド中盤、一輝が打ち合いを仕掛けると、森本もそれに応じるが、一樹の右ストレートで森本がダウンを喫する。森本は何とか立ち上がるが、ダメージが深い様子を見てレフェリーが試合をストップ! KROSS×OVER初参戦の一輝の衝撃的なKO勝ちとなった。
・第17試合 KROSS×OVER KICK -66kg
FIGHT 3分3R
〇ヤン・マイケル(ルーマニア/ウエストスポーツ)
×村松 寛昌(TSK japan/KROSS×OVER KICK Aクラストーナメント-65kg級優勝)
判定3-0(30:29 30:29 30:28)
1R、両者様子見で、蹴り合いから始まる。村松はリングを大きく使い、ヤンが得意とする打ち合いに持ち込ませない作戦か。初回は両者クリーンヒットがなくそのまま終了。
2R、村松は相変わらず距離を取り、ヤンも相手を捕まえきれない様子だが、ラウンド残り30秒の所で両者の距離が近くなり、ヤンのパンチが村松の顔面を捉え始める。
3R、開始直後から両者が距離を詰め、打ち合いの展開に。村松は必死の形相で前に出続けるが、パンチを中心とするヤンの攻撃の方が的確にヒットしている。そのまま試合終了となり、パンチでポイントを重ねたヤンに勝利が告げられた。
・第16試合 KROSS×OVER PRO-KICK -59.5kgFIGHT 3分3R
〇智史(teamCheme)
×熊谷 大輔(GTジム)
※1’20” TKO
※熊谷は右フックでダウンあり
1R、開始直後から激しい打ち合いとなるが、智史がヒット数で上回ると、熊谷が智史の右フックでダウン!
再開直後、熊谷も負けじと前に出るが、智史の左ストレートの直撃を受けて後方に倒れた熊谷を見てレフェリーが試合を止めた。
・第15試合 KROSS×OVER GIRLS KICK -48kg FIGHT 2分2R
〇内藤 未宇(タイフーンクラブ)
×村田 萌衣(team NOVA)
判定3-0(20:19 20:18 20:20)
・第14試合 KROSS×OVER KICK Sクラス -60kg FIGHT 3分2R
〇吉見 晋徳(フリー)
×シオチャイ FJ KICK ASS(FJ KICK ASS)
※2’56” TKO 右フックにてダウン×2
・第13試合 KROSS×OVER KICK Sクラス -65kg FIGHT 3分2R
×山口ジャックハンマー(BRING IT ON)
〇おりょう(野原道場)
※0’31” TKO 右ストレート
・第12試合 KROSS×OVER KICK -52kg FIGHT 3分2R
〇東山 廉(Club TOSHI)
×桐生 颯(ロデオスタイル)
判定3-0(20:18 20:18 20:18)
・第11試合 (株)イサミpresents
ジュニアムエタイスペシャルマッチ4大決戦 -48kg FIGHT 2分3R ※肘なし、防具なし
〇髙橋 琉真(ウォーワンチャイプロモーション/ノーナクシン東京)
×烈海王(MIYABI GYM)
判定2-0(30:29 30:29 30:30)
・第10試合 (株)イサミpresents
ジュニアムエタイスペシャルマッチ4大決戦 -33kg FIGHT 2分3R ※肘なし、防具なし
〇田中 春翔(WIVERN)
×HARU(MIYABI GYM)
※1R 2’00” TKO (有効打による負傷)
・第9試合 (株)イサミpresents
ジュニアムエタイスペシャルマッチ4大決戦 -32kg FIGHT 2分3R ※肘なし、防具なし
〇川野 獅童(クロスポイント大泉)
×岩佐 昌(D-BLAZE)
判定3-0(30:29 30:28 30:27)
※岩佐がローブローにより負傷した為、3R1分19秒の時点での負傷判定
・第8試合 (株)イサミpresents
ジュニアムエタイスペシャルマッチ4大決戦 -29kg FIGHT 2分3R ※肘なし、防具なし
×幸志(OZジム)
〇武内 太陽(D-BLAZE)
判定0-2(29:30 29:30 30:30)
・第7試合 KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R
△野沢 零羽(ONE ROUND/KROSS×OVER NEW GENERATION CUP MMAバンタム級トーナメント2021優勝)
△小川 隼也(フリー/RIZINアマチュアMMA2016バンタム級優勝)
判定1-0(20:18 19:19 19:19)
1R、開始直後に野沢がオーバーハンド気味の右フックで小川をグラつかせると、小川はタックルを仕掛け、野沢が引き込むように下を選択。小川のパウンドに野沢は蹴り上げで対抗するが、若干膠着状態が続きブレイク。
起き上がると激しいパンチ連打から小外刈りでテイクダウンを取るのは小川。野沢は得意のかんぬきからの関節技を下から狙っている。
2R、小川のシングルレッグにフロントチョークを合わせた野沢が引き込み。小川も上からパスガード、回転しながら腕十字を狙う。
立ち上がってからも小川のシングルに合わせて腕十字を仕掛けつつ引き込むのは野沢。小川が細かいパウンドを落とすも、膠着気味で大きなダメージを与えるまでにはいかない。
ディフェンス力が高い両者はこのまま決定打を許さずにそのまま試合終了となり、ドローの判定が下された。
・第6試合 KROSS×OVER PRO-MMA WELTERWEIGHT(-77.1kg) FIGHT 5分2R
〇Gravedigger(Ground Shield Jiu-Jitsu and MMA)
×アドバンス成田(KIZUNA BASE GYM)
※ 2R 2’07” TKO
1R、ステップから成田はタックルを仕掛けるが、Gravediggerはしっかりと受け止めてテイクダウンを許さない。右ストレート、タックルに行くフェイントを混ぜる成田。距離を縮めたGravediggerに右ストレートを合わせてダウンを奪う。
しかしGravediggerはシングルレッグから立ち上がり、両者が一旦離れるとGravediggerは左の蹴りからワンツーを狙う。それに対し成田は右ストレートを被せるように放つ。残り30秒、綺麗な払い腰で成田がテイクダウンを奪う場面も。
2R、タックルで押し込み、引き剥がされてもパンチで前に出る成田がペースを掴み始める。しかし、突発的なスーパーマンパンチでGravediggerが成田からダウンを奪うと、そのままパウンド連打で試合を終わらせた。
・第5試合 KROSS×OVER PRO-MMA BANTAMWEIGHT(-61.2kg)FIGHT 5分2R
〇鬼神 光司(CAVE)
×鈴木 佑弥(エクシードスポーツジム)
※2R 1’02” 一本(ヴォンフルーチョーク)
1R、開始直後、鬼神はシングルレッグからダブルレッグに切り替え、テイクダウンに成功。コーナーに押し込んでポジションキープ。鈴木はガードの中から腕を狙うも、ハーフガードのままパウンドで削られる展開。
2R、同じ展開ですぐにテイクダウンを決めた鬼神は、パスガードからサイドポジションを奪い、最後は首を抱えた鈴木をヴォンフルーチョークでフィニッシュした。
・第4試合 KROSS×OVER PRO-MMA FEATHERWEIGHT(-65.8kg)FIGHT 5分2R
△益田 拓摩(ALLIANCE)
△稲垣 海(皇子山MMA)
判定1-0(20:18 19:19 19:19)
1R、サウスポーの益田は左ミドルで距離を探り、オーソドックスの稲垣はローで様子を見ている。
距離が縮まると両者共にパンチを被弾する。
中盤からは益田の左ストレートが的確に当たり始めるが、タフな稲垣も組み付いて追い打ちを避ける。
2R、圧力をかけながら距離を縮めての左ストレート、コーナーに押し込んで膝を入れるのは益田。稲垣も脇を差して耐える。鼻から出血の稲垣も意地のワンツーを当てに行く。コーナーに詰まると動きがなくブレイクがかかる展開。
両者互角の打撃戦の結果は、決定的な差がなくドローとなった。
・第3試合 KROSS×OVER MMA Sクラス BANTAMWEIGHT(-61.2kg) FIGHT 3分2R
△杉田 十威(KRAZY BEE越谷)
△小澤 武輝(NO FACE GYM)
判定0-0(19:19 19:19 19:19)
・第2試合Level-G サブミッションオンリーグラップリング -70.0kg FIGHT 10分1R
〇峯岸 零弥(パラエストラ小岩)
×竹内 稔(カルペディエム三田)
判定3-0
開始直後、スタンドから飛び付きフロントチョークを仕掛ける峯岸。
シッティングの竹内の首を正座ベースの峯岸が捉え、フロントチョークを仕掛ける展開へ。
1分頃、首を抱えたまま返そうとする峯岸の動きに合わせて竹内がトップを奪う。
即座にクローズドガードに捉える峯岸。
峯岸がクローズドガードからの仕掛けを続け、竹内がそれを凌ぎながら脱出の機を伺う展開が続く。
試合時間9分経過頃、審判のブレイクによりスタンドへ。スタンドからイマナリロールのようなエントリーで足へのアプローチをかける峯岸。これを竹内が切った事で峯岸ボトム、竹内トップの展開へ。
クローズ、リバースデラヒーバなどのガードから三角絞めのエントリーでアタックをかける峯岸に対し、竹内は左の脇差しパスで応戦する。
竹内が峯岸の脇を差し、ガードの中から腕固めを試みたところで時間切れで試合終了。
峯岸のクローズドガードからの仕掛けが評価され、判定3-0で峯岸に軍配が上がった。
・第1試合 Level-G サブミッションオンリーグラップリング-81.0kg FIGHT 7分1R
〇高本 裕和(高本道場)
×室谷 勇汰(リバーサルジム立川ALPHA)
※2’14” 一本(カーフスライサー)
開始直後からハーフガードに引き込む高本。そのままスイープを成功させ、トップからボディロックパスへ。立ち上がりボディロックからのエスケープを図る室谷をスタンドバックの展開に捉える高本。高本はそのままグラウンドのシングルバックへ。
ツイスターフックからトラックポジションに移行した高本が、カーフスライサーで一本勝ちを収めた。見事な勝利を挙げた高本はマイクを握ると、今年のワールドマスター出陣と連覇を宣言した。
・オープニングファイト第2試合JUNIOR-MUAYTHAI -50kg FIGHT 2分2R ※肘なし、レガースのみ着用
〇渡部 惺(クロスポイント大泉)
×平野 功樹(修徳会)
判定3-0(20:18 20:18 20:18)
・オープニングファイト第1試合 JUNIOR-MUAYTHAI -35kg FIGHT 2分2R ※肘なし、レガースのみ着用
×須賀 博喜(FACT MMA)
〇平野 裕典(修徳会)
判定0-2(19:20 19:20 20:20)